社会保険を正しく利用する!~損?得?もったいない?~
またまた久しぶりの更新となってしまいました・・・
今回は社会保険についてのお話です!
先日、facebookにも書かせていただいた傷病手当金に関するお話です。
そもそも傷病手当金とは?
病気やけがで会社を休んだときに健康保険から受けられる給付です!
支給される条件
下記の条件をすべて満たしたときに支給されます。
・業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
・仕事に就くことができないこと
・連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
・休業した期間について給与の支払いがないこと
傷病手当金が支給される期間
支給開始した日から最長1年6ヵ月です。
支給される傷病手当金の額
支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×2/3
被保険者資格喪失後の継続給付
資格喪失の日の前日(退職日等)まで被保険者期間が継続して1年以上あり、被保険者資格喪失日の前日に、現に傷病手当金を受けているか、受けられる状態であれば、資格喪失後も引き続き支給を受けることができます。
今回の相談内容
知人から「傷病手当金について相談したい人がいる」と電話があり、その方と会うことになりました。
話を聞くと会社を辞めようと思っているということだったので、失業保険の間違いかなと思いました!
しかし、聞きたいのはやはり傷病手当金についてで、幾つか質問をして分かったことは
・友人に退職後に傷病手当金を受けた人がいる
・その友人は、それを受けるためにコンサルを受けた
・自分もそのコンサルを受けて、退職後に傷病手当金を受けようと思っている
・特に医師から仕事をしないように言われているわけではない
ということでした・・・
上記したように、退職後でも傷病手当金を受給することは可能です。
しかし、それは本当に病気で働けない方の所得をサポートするためであって、元気で、しかも働ける方が受けられるものではありません!
特にどんな病気でとは聞きませんでしたが、話の流れから、恐らくうつ病の診断をもらうのかなと・・・
制度的には、必要な書類に、必要事項を書けば手当を受けることはできてしまうかもしれません!
そして、精神疾患が社会問題にもなっているため、病院も対応してしまうのかもしれません!
https://ishicome.medpeer.jp/entry/905
↑この中でも『詐病』という言葉も出てきます
では、もしそのようなことをして受給した場合にどんなリスクがあるのか・・・
・不正受給
・生命保険に加入できない
・住宅ローンが借りれない
・再就職への影響
他にも、いろいろとリスクはあるかもしれませんが、今思いつくだけでこれくらいはあるかなと思いました。
このような方法で制度を使うのはその人の自由です。
また、それを勧めるコンサルのビジネスを悪く言うつもりもありません・・・あくまで使う人の自己責任なので!
ただ使うのであれば、どんなリスクがあるのかきちんと自分で調べる必要はあるかもしれませんね!
今、退職後の傷病手当金を受けている方に、その病気になりたくてなってしまった方はどれくらいいるのでしょうか?
恐らく、病気になりたくてなった方は一人もいないと思います。
それなのに傷病手当金を受けたいがために偽って病気の診断をもらっているという人がいる、またそれを勧めている人がいるというのは少し違和感を感じました。
貰わないと損!貰った方が得!貰わないともったいない!
確かにそうかもしれません!
しかし、個人的には貰えないものを貰えるようにうまくやるのは違うのではないかと思っています!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!
ちなみに、今回の相談者さんには退職後はきちんと失業保険の手続きをしてもらうよう納得していただきました。