Blogブログ
  • HOME
  • ブログ
  • 【簡読!人事労務】自由な働き方!フレックスタイム制って?

【簡読!人事労務】自由な働き方!フレックスタイム制って?

知っているようで知らないことって意外とあったりしませんか?

もしくは、知ってはいるけど実際どうやって利用したらいいかわからないとか・・・

日々、お客様のところに訪問する中でお話ししていると

やはりそういった悩みを抱えている方が多いです。

社会保険労務士の仕事をする中で遭遇したそんな悩みをブログにしてみたいと思います。

今回はフレックスタイムに関する話です。

 

柔軟な働き方を目指して

G社は働き方を柔軟にするためにフレックスタイム制を検討しています。

時差出勤とどう違うのか?というご相談がありました。

フレックスタイム制とは?

G社社長「最近フレックスタイム制という言葉を聞いたのだけど、どのような働き方なのかしら?」

鈴木「フレックスタイム制は勤務時間を従業員が自由に設定できる制度です。
例えば、9時始業の会社なら当たり前ですが9時から仕事がスタートしますよね。
しかし、フレックスタイム制の下働いている従業員は、9時という始業時間に縛られることはありません。」

 

G社社長「何時に出社してもいいということですか?」

鈴木「基本的にはそうなります。
ただし、会社としてこの時間からこの時間は必ず仕事をすることと定めることもできます。」

G社社長「そうなると例えば、11時に出社して、労働時間が8時間の会社だったら、1時間休憩したとして20時退社になるの?」

鈴木「退社する時間も自由です。その日に何時間働くかは、従業員の裁量次第となります。」

働く時間に決まりはないの?

G社社長「それだと働かない人も出てくるわよね・・・?」

鈴木「そうですね。
しかし、そうならないために会社は3か月以内の期間を定めて、その期間の間に働く労働時間を設定します。」

G社社長「その労働時間を満たすように、従業員は自分で労働時間を設定するということなのね!」

鈴木「その通りです。ただ、休日や休憩、深夜労働などに関する法律が排除されるわけではないので注意が必要です。」

残業の適用は?

G社社長「残業はどうなるのかしら?」

 

鈴木「残業については、定めた期間にに応じて、総労働時間の総枠が定められているので、その総枠を超えた場合には残業代の支払いが必要になります。」

G社社長「1日とか1週間で残業の判定はしないということなのね?」

鈴木「そうです。あくまで、その総枠を超えた場合になります。」

G社社長「設定した労働時間に実際働いた労働時間が満たなかった場合にはどうなるの?」

鈴木「その場合、その時間数は次の期間に不足時間数を繰り越すことができます。
ただし、繰り越すことによって先程の総労働時間の総枠を超えた時間については割増賃金の対象になります。」

G社社長「そうすると、過不足が無いようにしっかりと管理する方が無駄な支払いは抑えられるわね!」

鈴木「仰る通りです。
同じ労働時間でも、残業と判断されてしますので、管理は必要ですね。」

時差出勤との違いは?

G社社長「今日はフレックスだから、出社が遅いと言っていた知人がいるんですけど、今日だけフレックスなんてあるんですか?」

鈴木「どういう意図で使ってるかわかりませんが、時差出勤をフレックスと呼んでいる会社もありますので、もしかしたらそれかもしれませんね。」

G社社長「時差出勤は、ただ時間をずらすということでいいのかしら?」

鈴木「そうですね、出社を遅くした分退社も遅くなります。
働く時間は会社で決められている時間数で、早く帰るということはできませんね。」

G社社長「なんかややこしいんですね・・・」

 

鈴木「正直呼び方はなんでもいいと思いますが・・・
しっかり従業員にうちの会社のいうフレックスはこういう制度と認知されていれば問題ないと思いますよ!」

 

まとめ

◆ 勤務時間を従業員が自由に設定できる制度
◆ 会社は3か月以内の期間を定めて、その期間の間に働く労働時間を設定
◆ 休日や休憩、深夜労働、残業などに関しては通常通り適用される
◆ 総労働時間の総枠が定められており、その時間を超えた場合に残業代の支払いが発生
◆ 設定した労働時間に実際働いた労働時間が満たなかった場合、その時間数は次の期間に不足時間数を繰り越すことができる
◆ 時差出勤も勤務時間が変動する制度だが、労働時間を従業員が自由に設定することはできない

法人や個人事業主の方で労働に関する法律・従業員に関する相談、
手続きの代行(今の時期なら労働保険の年度更新)、助成金、給与計算等
社会保険労務士をお探しの方はこちら。

個人の方向けに社会保険の給付についての相談窓口をやっています。詳しくはこちら

関連記事