老後に2,000万円が不足する!? -Part①-
6月初めに提出された金融庁の報告書が大きくニュースになりました。
皆さんもご存知の通り、
「老後に2,000万円が不足するため、自助努力をしましょう。」
というものです。
ニュースで大きく取り上げられ、SNSでもかなりの声が上がっていたと思います。
こういった声が上がったためか、政府は「不適切だった」などのコメントを出すとともに、
報告書を受け取りませんでした。
今回の件に関する私自身の感想は・・・
今回このニュースを見た時に感じたことは、
「ふ~ん、そりゃそうだよね。
こんな分かり切ったことをなんで今更!?」
こんな大事になっていることの方がびっくりです。
報告書を読みましたが、報告書には、
・日本の人口に関して
・収入や支出に関して
・金融資産の保有状況
・今後の対応方法 等
非常に参考になると思うので、今後の生活に不安があるのであれば、一度読んでみることをお勧めします。
年金制度は詐欺なのか?
今回の件で、いろいろなコメントを見ていると、
「払うもの(保険料)だけ払って、2,000万円足りないなんて詐欺だ!」
「100年安心じゃないの?」
こんな声もありましたが本当にそうなのでしょうか?
確かに年金制度は変化しています。
・給付年齢が65歳まで段階的に引き上げ(今後はもっと・・・?)
・保険料の段階的引き上げ(とりあえず今は終了)
・給付水準を見直すための方法を導入
・年金の一元化
・厚生年金の適用拡大
こういった変化を詐欺というのであれば確かにそうかもしれませんが・・・
それに100年安心も100年間年金額を維持するというものではなく、
100年年金制度を維持していくというものです。
(ただ維持していればいいというものではありませんけどね。)
今回の件が、
例えば、
「年金制度に加入していれば、65歳から月々30万円の年金を支払います。
この金額は100年間変わることはありません!」
という制度の下、毎月保険料を納めていたのに、
ここにきて、
「実は支払える年金は月々20万円で、生活費を考慮すると毎月5万円不足します。
その不足分は自助努力でどうにかしてください。」
これだったら詐欺だと思いますが、そういうわけではありませんよね。