貸付金の回収
社内の貸付金制度を利用している従業員が退職することとなりました。
貸付の残高がまだ残っているのですが賃金等と相殺することは可能なのでしょうか?
ということで、今回は
『貸付金の回収』
についてです💰
今回の話を読んでいただければ
貸付金の回収時にどんな障害があるのかがわかります💡
知っていただきたいのは“賃金全額払いの原則の存在”です。
労働基準法17条では
「使用者は、前借金その他労働することを条件とする
前貸の債権と賃金を相殺してはならない。」
と規定しています☝
この規定は、従業員の人身を拘束する手段としての
貸付を禁止する趣旨があります。
労働の強制や拘束を目的とせず
借入が従業員の申出により、
返済が毎月の賃金から行われても生活に支障のない範囲内であり、
退職の自由が制限されないといった場合には、
労働基準法17条に違反するものではないと考えます☝
では、その社内貸付の残高が残った状態で退職する場合には
どのように対処するべきなのでしょうか?
賃金については、賃金全額払いの原則が定められています。
この賃金には退職金も含まれます。
ということは、借入の残高が残っているからと言って、
賃金から勝手に控除をしてしまうと、
賃金全額払いの原則に反することになります⚠
もし、賃金から控除をしたいのであれば
賃金控除に関する労使協定をしっかりと締結しておきましょう📃
例外的に賃金の一部を控除して支払うことが可能となります。
ただし、その場合にも、賃金からの控除は
賃金額の1/4にとどまるとした
相殺制限に従う必要がありますので注意が必要です⚠
労使協定がない✖、相殺制限を上回る✖、このような場合でも、
従業員と個別に合意を得た場合には
控除をすることは可能と考えられますので
退職時に返済方法などをしっかりと話し合い
納得する形で退職してもらうようにしましょう😌
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