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【簡読!人事労務】開業して従業員を雇うとき②(労働保険編)

労災保険・雇用保険の保険料

鈴木「業種によって変わるんですが、Bさんの職種だと、労災保険料が全額事業主負担で、賃金に対して 3/1,000 です。

例えば、
時給 950円 として、1
日4時間 勤務を 週5日間、1ヵ月(4週間)働いたとすると、
950円 × 4時間 × 5日間 × 4週間(1ヵ月) = 76,000円 ですよね。
交通費を仮に 4,000円 払ったとして
76,000円 + 4,000円 = 合計 80,000円 、これに 3/1,000 を掛けると、いくらになりますか?

 

Bさん「240円です。」

 


鈴木「正解です!ありがとうございます。
今計算してもらったように、この条件の方を雇った場合の労災保険の1ヵ月の保険料は240円になります。」

Bさん「思っていたよりは安いですね!でもまだ雇用保険があるんですよね?」

鈴木「はい!雇用保険も業種により異なるんですけど、Aさんの場合、事業主負担が6/1,000、従業員さんの負担が3/1,000です。」

Bさん「今度は従業員も負担するんですね。」

鈴木「そうなんです。先程と同じように計算してみると、
事業主負担分: 賃金 80,000円 に 6/1,000 = 480 円
従業員負担分: 賃金 80,000円 に 3/1,000 = 240 円
480 円 + 240 円 = 合計720円 になりますね。」

 

Bさん「さっきと比べると少し多く感じますね。
僕が負担するのは、労災保険の240円と雇用保険の480円で
・・・720円ですね!」


鈴木「はい、そのとおりです。

ただ、この保険料は事業を始めた時に一年分を先払いになるので、従業員さんの分を含めて、一月当たり960円×12か月分=11,520円を納付する必要があります。」

Bさん「へぇ~、先に収めるんですね。でも、これから先の給料なんてどうなるかわからないのにどうするんですか?」

 

 

鈴木「賃金の予想で保険料を納めるんです。
そして決まった時期に、予想で払った金額と実際に掛かった金額を次の一年分と合わせて清算することになっています。」

 

開業時に掛かる費用としてしっかり計画を

Bさん「わかりました!従業員が増えてきたり、正社員として雇うとなると保険料はかなり多くなりますね。」

 

 

鈴木「そうですね、開業の時でも業種や従業員人数によっては、数十万円かかる場合もありましたし・・・。
思わぬ出費とならないように、こういった細かいところまで資金計画を立てる必要はありますね。」

 

Bさん「ところで、経営計画を立てようと思っているんですが、
そういったことも相談にのってくれるんですか?」

鈴木「もちろん大丈夫ですよ!
金融機関からの借入のサポートも行えますので、もし借入の予定があればご相談ください。」

Bさん「ありがとうございます。借入も検討しているので、相談させてもらいますね。」

鈴木「かしこまりました。
今日は、労働保険について話をしましたので、社会保険についてはまた次回お話しさせていただきますね。」

 

Bさん「はい、よろしくお願いいたします。」

 

 

まとめ

◆労災保険については、アルバイトだろうが従業員を1人でも雇用する場合は絶対加入
◆一週間に働く時間が20時間以上の従業員は雇用保険も必要
◆労災保険の保険料は、全額事業主負担で保険料率は業種によって異なる
◆雇用保険の保険料は、事業主・従業員の双方が負担で保険料率は業種によって異なる
◆険料は事業を始めた時に一年分を先払い
◆年度毎に保険料を清算する仕組み

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